教室用新ギター教本(青本)解説
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「教室用新ギター教本」(青本)解説NUEVA EDICIÓN ESCUELA DE LA GUITARRA Commentary

練習62 Esercizio sui Suoni Armonici F. Carulli

出典1

Carulli, Ferdinando. Méthode complette pour guitarre composée expressement pour l'enseignement de son fils Gustave par Ferdinando Carulli Op.27. Paris, Launer, n.d. (1829?), p.57. (Quatrième Edition)
F. カルリ「フェルディナンド・カルリによって彼の息子グスタボ教育のためことさらに作曲されたギターのための完全な教則本」(第4版)

初版は1810年か1811年くらい(※1)と言われています。グスタボは1801年生まれですので初版の時は10歳くらいです。グスタボも音楽家となります。

出典2

Carulli, Ferdinando. Méthode complete pour parvenir à pincer la guitare, par les moyens les plus simples et les plus faciles, suivie de 44 morceaux graduellement progressifs & six etudes, Dédiée à messieurs les professeurs & amateurs de cet instrument Op.241. Paris, Launer, Ed.6, n.d.(ca.1825), p.63.
F. カルリ「最もシンプルかつ簡単な方法でギターが弾けるようになるための完全な教則本 漸進的に進む44の曲と6つのエチュードに沿って この楽器の専門家と愛好家の皆さんに捧げます」

この曲の前には次のように書かれています。

原文(フランス語)と和訳

EXERCICES EN SONS HARMONIQUES

Pour rendre l'exécution de ces deux morceau plus facile, j'ai chiffré les notes dessus et dessous.
Les chiffres suppérieurs indiquent les touches, et les chiffles inférieurs indiquent les cordes.

倍音(ハーモニクス)による練習

この2曲の演奏をより簡単にするために、音符の上と下に番号を付けました。
数字の上はフレットを示し、数字の下は弦を示します。

解説

青本でのハーモニックスの記譜法は、ハーモニックスを鳴らす開放弦を音符で、左指で触れるフレットを数字で示しています。ですが、オリジナルでは、ハーモニックスを鳴らしたとき、実際に出る音の1オクターブ下を音符で示し、音符の上に左手が触るフレット、音符の下に弦の番号を記載しています。
この他、実際に出る音の高さを音符で示し、左手が触るフレットと弦の番号を示す記譜法、押さえるフレットの音の高さを音符で示す記譜法もあります。
現代ではこれらのどの記譜法でも、ハーモニックスの場合は符頭をひし形で記譜します。
11小節目は青本とオリジナルで音が違っていますが、青本の転記ミスだと思われます。

注釈

※1 「Ferdinando Carulli」(2022年1月20日08:47 UTCの版)『ウィキペディアフランス語版』では1810年。https://fr.wikipedia.org/wiki/Ferdinando_Carulli
Méthode complète, Op.27 (Carulli, Ferdinando) 『IMSLP』では1811?年。https://imslp.org/wiki/M%C3%A9thode_compl%C3%A8te%2C_Op.27_(Carulli%2C_Ferdinando)

ポイント

自然ハーモニックスの弾き方
左手の指で弦に軽く触れる。この時、普段弦を押さえる指先の位置より少し指紋の方にずらして弦に触れた方が弾きやすいです。

右手で弦を弾く。割と強めで指頭でなく爪を使いブリッジ近くを弾いた方がハーモニックスが出やすいです。

弾いたほんの少しあとに左の指を弦から離す。

※5、7、12、19フレットで自然ハーモニックスはフレットの上、の4フレットハーモニックスは少し3フレット側にずらした位置で左指を触れると、ハーモニックスが出やすいです。

人工ハーモニックスの弾き方
左手で押さえたフレットの同じ弦で1オクターブ上のフレット上を右で人差し指で軽く触れる。

右手の人差し指を触れたまま、薬指か親指で弦を弾く。この時人差し指からなるべく離れた位置で弾いた方がハーモニックスが出やすいです。

弾いたほんの少しあとに右の人差指を弦から離す。

オリジナル楽譜(浄書)

F. カルリ 「フェルディナンド・カルリによって彼の息子グスタボ教育のためことさらに作曲されたギターのための完全な教則本」(第4版)57ページアレグレット

   
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